スモールスリットレンズとは、レンズケースに収められた特殊なレンズを指します。長さ15mmのスリットが1組に収められており、スリット幅はそれぞれ1mm、3mm、5mmです。矯正レンズの2つの主経線に加えられた矯正度を主観的に判断するために用いられます。スモールスリット検眼とは、実際には各経線を分離して矯正度を求めることです。また、臨床現場で必要な設備がない場合に不正乱視を検出するための技術でもあります。不正乱視は、円錐角膜、翼状片、角膜外傷、縫合などによって二次的に生じることがあります。

小スリット屈折検査の基本原理はピンホールレンズと似ていますが、小スリットを用いることで各子午線を個別に検査できます。小スリット屈折検査は、トライアルフレームとトライアルレンズ、またはレンズストリップを用いて行います。片方の眼を覆い、元の検眼値に+1.00D~+1.50Dの球面曇り止め鏡を追加し、その前に1mm幅のスリットを置きます。被験者が遠方視力表を見ている間に、検者はスリットを回転させ、最もよく見える位置を探します。この位置では、スリットは矯正された負の円柱軸と平行になります。

スリットをこの位置に置き、スリットの前にレンズを置き、視界の曇りを除去してMPMVAを求めます。トライアルフレーム内のすべてのレンズの合計が、この軸における最終的な屈折異常度数となります。トライアルフレームから追加のレンズをすべて取り外し、スリットを最も視界の悪い位置に回転させます。この時点でスリットの位置が最初の子午線に対して90°でない場合は、不正乱視です。再度追加のレンズを装着し、この子午線上で視界の曇りを除去し、最良の視界が得られるまで続けます。
投稿日時: 2024年10月11日